賃貸経営の基礎知識

賃貸経営のリスクも知っておく

賃貸経営にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
ここでは「取得時」「保有や運用時」「売却時」のリスクについて解説します。

商売にリスクはつきもの

img-103-1 「商売にリスクはつきものだ」なんて言われてしまうと、せっかく夢みた賃貸経営に対して不安に思ってしまいますよね。しかし、どの商売にしても投資にしてもリスクというものはあります。リスクをうまく回避、もしくは逆手にとって経営するからこそ収益をあげ事業が成功するのです。ここでリスクについて不安に思うだけではなく、リスクとはなにか、どんなものがあるのか、そしてきたるリスクにたいしてどう対処してばいいのかについて説明していきたいと思います。

リスクにはどんなものがあるの?

リスクには大きく分けて3つのリスクがあります。

  • 1.取得時のリスク
  • 2.保有や運用時のリスク
  • 3.売却時のリスク

1.取得時のリスクについて

賃貸経営をする時、まずはなにが必要でしょうか?
そうです。建物がないと始まりませんね。まずは建物(土地・不動産)を取得する時に気を付けなければならないのが

  • ・不動産業者選び
  • ・物件選び
  • ・投資時期

です。
失敗してしまった不動産業者選びにこんな話があります。
「小さな名前も聞いたことのない不動産業者だったけれど、とても親切で丁寧に教えてくれたから安心して賃貸経営を始めたのに、購入した中古ワンルームマンションは設備は古いし、すぐ壊れるしで入居者から苦情が……。すぐに不動産業者に連絡したけど、音信不通。もっとちゃんと不動産業者選びをしておけばよかった」
せっかく賃貸経営を始めようとした矢先に、こんな事が起きてしまっては、オーナーにとっても入居者にとっても残念な結果となってしまいます。
「マンションは管理を買え」とはよく聞きますが、自分が入居する時だけ管理形態に気を付けるのではなく、賃貸経営をする際にも気を付けなければなりませんね。
まずはきちんとした不動産業者選びを、そして物件も不動産業者に任せきりにするのではなく、必ず自分の目で確かめることが重要です。
次に投資時期ですが、これは金利が下がっている時がねらい目というのはわかるかと思います。賃貸経営を始める際、多くの方がローンを組んで始めるかと思いますが、投資時期によって金利の上がり下がりがありますから、金利動向に注意して投資しましょう。

余談になりますが、ここで気を付けなければならないことが一つ。ローン契約と不動産の売買契約は別個だと考えてください。
例えば片方がキャンセルになったからといって、もう片方もキャンセルできるかといえばそうではありません。違約金や損害賠償の対象になりうる可能性もなきにしもあらずです。しかし、そうなってしまっては誰もが困るわけですから、実際は弁護士が入り、ローン契約、売買契約の双方に対して解除があった場合でも、違約金などの負担が最少となるよう工夫がされています。

現在は低金利の時代なのでちょうど買い時だといわれていますが、投資時期を見極めることがなにより大事です。

2.保有や運用時のリスクについて

建物を保有し、賃貸に出す。賃貸経営はそれだけで終わるわけではありません。不動産取得時に投資戦略を練り、入口から出口までの経営シミュレーションをすることで、賃貸経営をスタートさせます。そこには、長い投資期間があり、思った通りにいかないこともたくさん出てくるでしょう。例えば、

  • ・賃料単価の下落
  • ・空き室率
  • ・建物・設備の老朽化
  • ・築年数経過
  • ・天災による被害

などが挙げられます。

賃料単価の下落は、その時代や景気、街の変化などによって下がることがあり、オーナー自身の努力で変えることのできない問題です。賃料単価を下げない方法として、契約を長期に切り替える方法もあります。この長期間かつ固定賃料にすることを定期借家契約と呼びますが、賃料下落を回避できるかわりに、その後の賃料引き上げは望めないため、定期借家契約がすべての面ですぐれているわけではないことを頭に入れておかなければなりません。
次に空き室率についてですが、これは建物・設備の老朽化、築年数の経過にも関わってきますが、それらの老朽化が進むとどうしても入居率は下がってしまいます。これらを防ぐためには、ある一定期間を過ぎ設備の不備や古さを感じたら新しいものに取り換える、管理(ゴミ捨て場を綺麗に保つ、掃除の行き届いたマンションを目指すなど)を徹底するなどがあげられます。
そしてなにより大事なのが「利便性」です。これは主に駅から徒歩10分圏内をさします。ファミリー層を狙うなら静かな郊外や学校の近くなどが好まれますが、ワンルームマンションや単身者層の入居を目指すなら、とにかくこの「駅から徒歩10分圏内」の立地を確保したほうが良いでしょう。この駅圏内で入居者の判断基準が大きく変わってきます。「多少古くとも家賃は安いし、なにより駅から5分ならば入居しよう」と考える人も少なくありません。最近では築年数が20年、30年と経っていようともリノベーション物件として生まれ変わらせることで、入居者募集に力を入れる物件も多くあります。築年数が経過していようともリノベーションで最新設備、そして駅から近ければ入居者は安定して確保することが可能な時代となっています。
さらに天災によるリスクも考えなければなりません。
最近では2005年の耐震偽装問題で、建築基準がいかに大事かということを思い知らされました。実例として東日本大震災では、最新の建築基準で建てられた建物はほぼ無事だったように、中古より新築を取得するほうがなにより安全といえます。ローンの問題などで難しい場合、新構造基準が施行された2007年6月以降に建てられた建物を取得したほうが良いでしょう。

3.売却時のリスクについて

img-103-2 マンション経営にしろ、アパート経営にしろ、戸建経営にしろ、いずれは売却するかと思います(もちろん、誰かに譲渡するという方法もありますが)。
その売却での戦略のことを出口戦略と呼びます。
この出口戦略で気を付けなければならないことは、売却時に耐震偽装が発覚して買い戻しとなるケースや、アスベストを含んだ不動産は市場価値が下がること、土壌汚染で信託受益権化できずに価格が低下すること、境界画定の同意書がとれずに減額となってしまうこと、周辺環境と適合しなくなり買い手がつかないことなどが挙げられます。
これらを見ると、いかに物件選びが重要か、建築する際もしっかりとした業者を選ぶか、そして周辺のマーケットリサーチの必然性など、よくわかるかと思います。

以下のサイトで不動産売却の専門業者に問い合わせることができますのでぜひご利用してみてください。

http://plus-searh.com/fudousanbaikyaku/lp-8

まとめ

img-103-3 もちろん、今後の法改正により価格に影響が出ることも考えられますが、そこまでの予測は誰もできません。今わかるリスクと、それに対処できうるリスク回避を知ることが賃貸経営の成功への道しるべとなるのではないでしょうか。

参考文献
『不動産投資リスクの基礎知識』 三菱UFJ信託銀行不動産コンサルティング部著 日経BP社 2006年10月30日初版2刷発行
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