相続税改定特集

うちも課税対象に!?相続対策、何から始める?

財産を相続する金額によって課税される相続税。財産の価値が高ければその税金も増えます。財産の評価とは誰がどうやって決めるものなのでしょうか。

どうやって財産を評価するの?

img-123-1 土地や家屋などの財産の評価額は通常「時価」となり、債務もその時の状況によって変動します。それら財産の評価方法は国税庁が定める「財産評価基本通達」に基づき評価されます。「財産評価基本通達」には次のようなことが記されています。

(評価の原則)
一 財産の評価については、次による。
(二) 時価の意義
財産の価額は、時価によるものとし、時価とは、課税時期(相続、遺贈若しくは贈与により財産を取得した日若しくは相続税法の規定により相続、遺贈若しくは贈与により取得したものとみなされた財産のその取得の日又は地価税法第二条((定義))第四号に規定する課税時期をいう。以下同じ。)において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいい、その価額は、この通達の定めによって評価した価額による。

(三) 財産の評価
財産の評価に当つては、その財産の価額に影響を及ぼすべきすべての事情を考慮する。

『国税庁「財産評価基本通達」一部抜粋』

「財産評価基本通達」は法律ではありませんが、それに近い効力を持つものです。

土地の評価方法

img-123-2 まず土地の評価方法にはふたつの方法があります。

路線価方式

毎年国税庁が定める「路線価」と土地面積を合わせて評価額を算出します。土地の形状によっては加算、減産があります。

倍率方式

路線価が定められていない地域の場合は、その土地の「固定資産税評価額」を参考に国税局長などが地域ごとに定めている倍率を乗じて評価額を算出します。

土地の評価は減額できる?

img-123-3 上記の方法で土地の価値を評価するわけですが、場合によっては減額することができます。いくつか特例などもありますので、自身が所有する土地がどういったものにあてはまるのかを確認する必要があるでしょう。

小規模宅地の特例

一定の条件に該当すれば評価額を減額できる特例があります。被相続人や家族が住んでいた土地や事業に使用していた土地などに適用されます。これは家族や事業を守る意味で制定されています。

一般の小規模宅地等 50パーセントの減額(200平米まで)
特定の小規模宅地等 80パーセントの減額

広い土地の評価について

土地がとても広い場合でも、条件を満たせば大幅な評価額の減額が可能です。

減価対象となる土地とは?

ひとくちに「土地」といってもさまざまなものがありますね。住宅地もあれば、人があまり入らないような山林もすべて「土地」になります。土地に建物を建てれば評価額を減額しやすくなりますが、すべての土地に住宅が建てられるわけではなく。そのままの状態を保つしかない場合もあります。そういったことから、すべての土地に同一方法で評価額を決めるのは不公平があるでしょう。そこで下記のような場合、減価対象となる場合があります。

不整形地 形がいびつな土地
間口狭小宅地 間口が狭い土地
私道 隣人と一緒に利用している私道など
無道路地 建築基準法上の道路に接していない土地
広大地 500平米を超える土地

制限がかかっている宅地 都市計画道路の予定地など

建物の評価方法

img-123-4 建物の評価方法は市町村が評価する「固定資産税評価額」によって評価されます。マンションやアパートだった場合は、借家権割合や賃貸割合等をふまえて評価計算されます。これから建築する予定の建物であれば、一工夫で減価できるかもしれません。相続税の対策を意識し、専門家のアドバイスを受けながらプランを立てるほうがいいでしょう。

生前贈与はお得なの?

img-123-5 評価額を減額するには限界があります。相続税対策として相続の仕方にも工夫が必要かもしれません。そのひとつに「生存贈与」という方法も考えられます。財産を生前に贈与しておくことで、実際相続する財産の総額を減らしておき、課税対象額をできるだけ小さくする方法となります。ただし、やり方によっては逆に贈与税をたくさん支払わなくてはならない場合もありますので注意が必要です。

贈与税とは?

贈与税とは、財産をもらった人がその受け取った金額に応じて納めなければならない税金のことです。基礎控除額は年間で110万円です。これ以内の金額であれば税金はかかりません。
一般的な贈与税の速算表は下記になります。これは兄弟間、夫婦間、親から子への贈与などに適用されます。

区分 200万円以下 300万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 3,000万円超
税率 10パーセント 15パーセント 20パーセント 30パーセント 40パーセント 45パーセント 50パーセント 55パーセント
控除額 0円 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

税率の高い相続税を払うよりは、上手く贈与を利用したほうが相続税対策になるのかもしれません。ただしあまりに不自然なお金の流れは避けた方がいいでしょう。

まとめ

財産の評価額を減額するには限界があります。あとはどういった相続税対策をしていくかが問題です。土地活用、賃貸経営のほか、生前贈与もそのうちのひとつとして考えるのがいいでしょう。ただし一定の税金は避けられません。賢い税金対策を心がけましょう。

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