賃貸経営の基礎知識

賃貸契約の定期借家契約と短期賃貸契約の違い

「定期借家契約」と「短期賃貸契約」の特徴を理解して賃貸契約を結びます。

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定期借家契約の特徴

「定期借家契約」とは、契約で定めた期間が満了することによって、その後に再度契約はされず確定的に終了する契約のことです。例えば、マンション経営をしている大家さんが一定の賃貸借期間を定めた場合、一般的な普通借家契約とは違い、契約期間満了により契約が終了することになるので、マンション住人は退去することになります。 基本的に定期借家契約には終了後の再度契約がありません。入居者に退去してもらう際には、当然立ち退き料などのようなお金を支払う必要がなく要求できます。ただし、そのまま住み続けたい場合にはマンション経営者と話し合い、双方が合意することで再契約を結ぶことが可能です。その際には敷金・礼金・仲介手数料などを再度支払うことになります。 この契約の場合、部屋を借りた側は契約を結んだら、その間は必ず借り続けなければならないという決まりがあるので、途中解約は原則的に不可能となっています。

短期賃貸契約の特徴

被保佐人や被補助人・不在者財産管理人などが賃貸契約を結ぶ際には、一定の期限を超えない範囲でのみ契約を結ぶことが可能で、これを「短期賃貸契約(短期賃貸借)」といいます。この契約は期限終了後に再度契約を結ぶことが可能ですが、満了前に土地では1年以内、建物では3ヶ月以内、動産においては1ヶ月以内に締結しなければなりません。 以前は短期賃貸契約において、その期限の範囲において先に登記された抵当権にも対抗できましたが、それにより執行妨害などの犯罪に悪用されたりしたため、平成15年8月1日に民法を改正し、短期賃貸借制度を廃止し対抗できるとしたものを改め、新制度として6ヶ月の明け渡し猶予期限を設けています。この間においても、借りた側は大家さんに「使用するための対価」を支払わなければなりません。マンション経営者などに催促されても1ヶ月以上支払わなければ、明け渡し猶予の規定は適用外となります。

従来型の借家契約との比較

従来型の借家契約と定期借家契約を比較してみると、契約方法では、借家契約は書面・口頭のどちらでも可なのに対し、定期借家契約は公正証書の契約に限ると共に、「期限満了で終了する」事を、契約書とは別に書面で交付する必要があります。更新の有無では、借家契約は正当事由がない限りは再度契約出来るのに対し、定期借家契約にはありません。建物の賃貸期限の上限においては、共に無制限です。1年未満の建物の賃貸借の効力は、借家契約は定めのない賃貸借とみなされ、定期借家契約は1年未満の契約も有効です。さらに建物の賃貸の増減に関しての特約効力は、借家契では特約にかかわらず借り賃の増減を請求でき、定期借家契約は特約の定めに従うようになります。途中解約の可否においては、借家契約は特約があればそれに従い、定期借家契約は床面積が200m2未満の居住用住宅でやむを得ない場合には、特約がなくても解約が可能です。なお、特約がある場合にはそれに従います。

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