土地相続で知っておく3つのポイント

土地の値段はどのように計算する?

相続する時に最も金額が大きいものは土地や建物。そんなご家庭はかなり多いと想定されます。特に、土地の評価金額が高いため、相続税が課されるといったケースは今後増えていくでしょう。
それでは土地を相続する場合、その土地をどのように評価すればよいのでしょうか?今回はその計算方法を解説します。金額がある程度分かるようになれば、相続時の分割協議や生前における相続トラブルを防ぐための一つの指標となると思われます。

土地相続では「相続税評価額(路線価)」が適用される

img-87-1 土地の値段はいったいどのぐらいなのか?気になりますよね。土地の値段といっても、実際に売買される時の価格から、国土交通省が発表する「公示地価」など様々な取引指標があります。
土地相続の際に利用されるのは、国税庁が毎年1月1日を基準として評価する「相続税評価額(路線価、以下「路線価」で表記)」になります。

相続税評価額(路線価)とは?

路線価は、相続税の他、贈与税を計算する際にも利用されています。路線価とは、道路にその土地1㎡あたりの金額(千円単位)が表記されているものであり、国税庁が運営する「財産評価基準書-路線価図・評価倍率表」を見ることで実際の評価額がどのぐらいなのかを調べることができるようになっています。
土地を相続するときに、評価額がどのぐらいなのか調べたい方は、この路線価を調べてみるとよいでしょう。一般的な土地の相続における評価方法は下記のとおりとなります。
路線価=正面路線価×土地の面積
正面路線価とは、路線に表記の金額であり、これに土地の面積を掛けることで路線価を求めることができます。

一般的には売買取引価格の70~80%ほど

計算が面倒だ、分からないという方は、一つの目安として、売買取引価格の70~80%ぐらいで評価をしてみるとよいでしょう。あくまでも時価の70~80%ほどは目安です。なぜならば、路線価は毎年1月1日時点の評価であり、時価は日々変動していますので、取引基準が異なってくるからです。

角地などでは土地の評価額がさらに高まる

img-87-2 上記において、一般的な土地相続における評価金額の出し方を解説しました。実はさらに評価が高まる場合があります。ここでは、角地と土地の表と裏に道路がある場合の評価額を解説します。

角地の場合には側方路線影響加算率を加味する

角地の場合には、道路2つに挟まれることにあるため、正面路線価だけでなく、側方路線価(道路評価のうち低い方)も加味することになります。
例えば、A道路の路線価が300千円/1㎡、B道路の路線価が200千円/1㎡としましょう。この2つの道路に挟まれた角地を相続するとします。仮に奥行価格補正率(道路からの奥行距離により数値が異なります)がいずれも1.0とした場合で、その土地が800㎡あったとし、側方路線影響加算率を0.08とします。
このとき、正面路線価は300千円/1㎡となります(路線価に奥行価格補正率をかけて、高い方が採用されます)。また、側方路線価は側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率により求めることができるため、200千円×1.0×0.08=16千円/1㎡となります。
この場合には、路線価はいくらになるかといえば、
路線価=(正面路線価+側方路線価)×土地の面積
=(300千円+16千円)×800㎡
=2億5,280万円
と計算できます。

土地の表と裏に道路がある場合には二方路線影響加算率を加味する

それでは土地の表と裏に道路がある場合にはどのように評価すればよいでしょうか。この場合には、正面路線価だけではなく裏面の路線価も加味して評価されます。
例えば、A道路の路線価が300千円/1㎡、B道路の路線価が200千円/1㎡としましょう。この2つの道路の間にある土地を相続するとします。仮に奥行価格補正率がいずれも1.0とした場合で、その土地が800㎡あったとし、二方路線影響加算率を0.05とします。
このとき、正面路線価は300千円/1㎡となります(路線価に奥行価格補正率をかけて、高い方が採用されます)。また、裏面の路線価は裏面路線価×奥行価格補正率×二方路線影響加算率により求めることができるため、200千円×1.0×0.05=10千円/1㎡となります。
この場合には、路線価はいくらになるかといえば、
路線価=(正面路線価+裏面路線価×奥行価格補正率×二方路線影響加算率)×土地面積
=(300千円+10千円)×800㎡
=2億4,800万円
と計算できます。

以上からいえることは、角地の場合には、側方路線価を加味するため、通常の土地よりも評価額が上昇します。また、土地の表と裏に道路がある場合にも、二方路線影響加算率を加味するため、通常の土地よりも評価額が上昇します。土地相続の際の一つの目安としてお考えください。

路線価がない場合はどうすればよい?

img-87-3 路線価は国税庁の「財産評価基準書-路線価図・評価倍率表」から調べることができました。それではすべての土地が路線価表記されているのでしょうか?
実は違います。路線価は全国の主要な市街地の道路などにしか設定がなされていないのです。そのため、路線価のない土地(例:山林)においては、「倍率方式」が採用されています。

倍率方式による計算

倍率方式による計算では、土地評価の基準として固定資産税評価額を用います。固定資産税評価額とは、固定資産税の課税の基準となる土地・建物評価額であり、この金額に何倍かしたものが倍率方式による評価方法です。
倍率は、国税庁が運営する「財産評価基準書-路線価図・評価倍率表」に記載されていますので、一度調べてみるとよいでしょう。この倍率に固定資産税評価額をかけることで山林などの相続税評価を調べることができます。

まとめ:土地相続のときの金額評価を知ることは重要

土地相続をする際に、どのぐらいの金額なのかをできれば前もって調べておくと相続トラブルを防ぐ際にも有効です。その評価をもとに、もめないような財産の分け方を考える一つの手段となるからです。
また、相続税がどのぐらいになるかを計算する際にも役立ちます。気になった方は今すぐにでも上記算式を用いて、簡易的に土地評価額を算出してみましょう。

ファイナンシャルプランナー伊藤亮太 プロフィール
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